老舗ニットファクトリー米富繊維より，1952年の創業以来培ってきたニットづくりの技術を活かしながら「セーターとは何か？（WHAT IS A SWEATER?）」を問い直し，新たな価値を提案する新ブランド「THIS IS A SWEATER.（ディス イズ ア セーター）」がスタートした。ブランディングを担当しているのは，『アイデア』385号特集「デザインとローカリティ」
米富繊維が本社を置く山形県山辺町はかつては「ニット産業の町」と呼ばれ栄えていたが，やがて時代のなかで衰退し，現在はその面影も薄い状況となってしまっている。そうしたなかで高度なニットテキスタイルの生産技術を駆使し，米富繊維が開発したアーカイヴは2万枚以上におよぶなど，世界でも類稀なクオリティを実現している。今回立ち上がったTHIS IS A SWEATER.では，地域に残る人の技術やリソースを活かしながら積極的に新しい素材や技術を取り入れていき，「持続可能性」が地域社会のテーマとなるこれからの時代を歩むうえで，従来にはなかった価値を編み込んだ本物のセーターづくりに取り組んでいく。
ブランドシリーズの第一弾となるテーマは，「A1: A SWEATER IS ORDINARY.（セーター はふつうのもの）」。5ゲージで天竺編みのシンプルなセータは，6 色で展開で，珍しいフランス産メリノウールにカシミヤをブレンドしてつくられたカシミヤフレンチメリノという糸からつくられている。いかにもセーターらしい素朴な風合いをもつフレンチメリノに，非常に繊細でソフトなカシミヤという相反する性質の素材をあえてかけ合わせるという試みにより，ふんわりとしているのに上質なヌメリも合せもつ，これまでにない触り心地を実現した。
現在は，THIS IS A SWEATER.のWEBサイト内で購入できる他，セレクトショップ「THE SHOP」の4店舗（渋谷店，横浜店，東京店，京都店）ではポップアップショップが開催される予定だ。
A1: A SWEATER IS ORDINARY.
糸：カシミヤフレンチメリノ（ウール80%，カシミヤ20%）
編み：天竺編み
サイズ：1 ／ 2 ／ 3 ／ 4（UNISEX）
カラー：BLACK ／ YELLOW ／ BROWN ／ GREEN ／ BLUE ／ NAVY
価格：26,400 円( 税込)
