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『タイポグラフィ・トゥデイ』は、1980年、ヘルムート・シュミットの編集・デザインにより、アイデア誌の別冊として誕生した。
その後、81年に書籍として再発行、2003年に新版、2007年に第2版が刊行された。
本書はさらなる改訂を加え、造本仕様を改めた増補新装版である。
「本書が同時代的要素を組み込んだり、作品を入れ替えたりしても本質的に変わらないのは、演奏するプレイヤーやアレンジが変化しても、テーマやコードの構造において曲の同一性が保たれているのと同じ理由からだ。
また、全体の構造を後景に、収録された作品群を前景に見れば、本書は形、音、意味によるタイポグラフィの韻律が響き合う詩歌集となるだろう。」
(「『タイポグラフィ・トゥデイ』を聴く」より)
目次
タイポグラフィ・トゥデイ
『タイポグラフィ・トゥデイ』についての省察(キルティ・トリヴェディ)
私の形態学的タイプケース(ウォルフガング・ワインガルト)
ウォルフガング・ワインガルトのタイポグラフィ
実験的タイポグラフィと実験の必要性(ウィム・クロウエル)
新しいテクニックには新しいフォルムを
新しい視覚表現のための探索
同時的タイポグラフィ
ヴィジュアルな表意文字のタイポグラフィ
漢字とカナ:共震しあう二重性(杉浦康平)
コスミック・タイポグラフィ
非言語タイポグラフィ
情報および実験のタイポグラフィ
エミール・ルーダーのタイポグラフィ
コミュニケーションとしてあるいはフォルムとしてのタイポグラフィ(エミール・ルーダー)
リズミカルなタイポグラフィ
機能的タイポグラフィ
カール・ゲルストナーのタイポグラフィ
セリフ体のタイポグラフィ
ウィム・クロウエルのタイポグラフィ
連続のタイポグラフィ
情報のタイポグラフィ
動的タイポグラフィ
反復のタイポグラフィ
実験的タイポグラフィ
タイポグラフィ絵画
ムーヴメント
最近のタイポグラフィについて思うこと(フランコ・グリニャーニ)
タイポグラフィック・サイン
意図したあるいは目にとまった偶然
チャンス・オペレーション・タイポグラフィ
音楽と舞踊に関する2 ページ、122 のことば
音楽と舞踊に関する1 ページ、122 のことば(ジョン・ケージ)
政治的タイポグラフィ
見るタイポグラフィと読むタイポグラフィ(ヘルムート・シュミット)
タイポグラフィのパイオニアたち
フィリッポ・トマーゾ・マリネッティ
ダダの運動
クルト・シュヴィッタース
エル・リシツキー
ヤン・チヒョルト
ラスロー・モホリ= ナジ
ヘルベルト・バイヤー
ヨースト・シュミット
ピート・ツヴァルト
タイポグラフィ・トゥデイ トゥデイ(ヘルムート・シュミット)
20世紀のタイポグラフィへの讃歌(シュミット / 室賀)
『タイポグラフィ・トゥデイ』を聴く(室賀清徳)
デザイナー別索引
カバーデザイン:ヘルムート・シュミット