キーワード
キーワード
『アイデア』本誌にて、アジアのグラフィックデザイナーを特集してきた連載「Yellow Pages」。人気を呼んだ全8回の連載が、全ページ日英併記の電子書籍として発売! グローバリゼーションとともに、急速に発展したアジアのグラフィックデザインの「今」を知るうえで、決して無視することはできないアジアの若手デザイナーたちの仕事を収録したケーススタディ集です。
著:後藤哲也/デザイン:Sulki & Min
「アジア」という言葉は、そもそもヨーロッパ以外の東方地域を意味したもの。つまり、非西欧文明の地をひとまとめにした言葉。私たちは、自らが住む地域を、西欧の視点から呼び、その適切な翻訳をいまだ持たない。同じことは「デザイン」や「タイポグラフィ」にも言えるだろう。西欧的な概念であるそれらを、正確な意味では、日本語に翻訳できないままでいる。しかし、造形や手法のレベルにおいては、これまでにさまざまなデザイン的翻訳が試みられ、日本ならではの型が生まれた。では、他のアジアの国々ではどうだろうか。日本を含めたアジア各国は、敗戦や植民地など、それぞれに歴史的断絶を経験し、またグローバル化の波を受け、伝統的な文化と西欧/現代的な文化との間で、言わば文化的分裂症にかかっている。それらをつなぐ翻訳作業は、いかに試みられているのだろうか。「Yellow Pages」はインターネットが一般化した90年代以降に活動を始めた、アジア主要都市で活動するデザイナーをひとりピックアップし、彼/彼女らの活動から、アジアにおける“もうひとつの”グラフィックデザインの今を紹介する。(本書まえがきより)
【目次】
第1章:香港 ジェイヴィン・モ( Javin Mo)
第2章:台北 アーロン・ニエ(Aaron Nieh)
第3章:北京 シャオマグ&チャンズィ(Xiao Mage & Cheng Zi)
第4章:ソウル ナ・キム(Na Kim)
第5章:バンコク サンティ・ロウラチャウィ(Santi Lawrachawee)
第6章:ホーチミン ジャン・グエン(Giang Nguyen)
第7章:シンガポール フォーリン・ポリシー・デザイン・グループ(Foreign Policy Design Group)
第8章:レヴュー/Review
後藤哲也(ごとう・てつや)
デザイナー。OOO Projectsディレクター。近畿大学文芸学部専任講師。主にグラフィックデザイン周辺の研究に取り組む。『アイデア』での連載「Yellow Pages」など、アジアのグラフィックデザインシーンの紹介も積極的に行う。
【電子書籍のご購入はこちら】
Kindle: amzn.asia/7srmuJU
iBooks Store: itunes.apple.com/us/book/id1384836905
楽天ブックス: books.rakuten.co.jp/rk/bb17947c19e43f97b28dd28fc0e8130c/
Google Books: books.google.co.jp/books/about/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2%E5%88%A5%E5%86%8A_Yellow_Pages.html?id=FydbDwAAQBAJ&redir_esc=y
京都dddギャラリー第216回企画展 GRAPHIC WEST 7: YELLOW PAGES
会期:2018年04月10日(火)-06月23日(土)
会場:京都dddギャラリー
本書に登場した台北のアーロン・ニエ,北京のシャオマグ&チャンズィ,そしてソウルのナ・キムの3組の作品を紹介する展覧会が開催中です。詳細はこちら。