BOOKS
2014/02/28
グラフィック文化を築いた13人
アイデア編集部

グラフィック文化を築いた13人
Published: 2014/02/28
Price: 定価1,540円/1,400+tax jp yen
ISBN 978-4-416-11437-7
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『アイデア』デザイナーインタビュー選集 グラフィック文化を築いた13人
編 アイデア編集部
新書判(105×175mm),並製,432ページ
2014年2月21日発売

登場デザイナー(掲載順)

葛西薫,服部一成,有山達也,山口信博,松本弦人,平野甲賀,羽良多平吉,松田行正,仲條正義,北川一成,宮田識,浅葉克己,寄藤文平

解説

『アイデア』で特集した13人のグラフィックデザイナーのインタビュー集。

2005~2012年に『アイデア』で特集し,数々の実績を残している13人のグラフィックデザイナーのインタビューをまとめた書籍。弊誌ならではの長時間におよぶインタビューにより,幼年期から学生時代,下積み時代,現在に至るまでのデザイナーとしての歩み,デザインに対する考え方などが語られている。デザインが大きく動いた時代に,彼らはいかにしてグラフィックデザイナーとして大成したのかだろうか。主な仕事のビジュアルも掲載し,言葉とビジュアルによって個人史をたどりながら,時代背景も伝わる内容となっている。グラフィックデザイナーを目ざす学生や若いデザイナーをはじめ,ものづくりに関わるすべての人に捧げる一冊。

ブックデザイン:白井敬尚形成事務所

13 interviews

電子書籍版

Amazon・Kindle版
http://www.amazon.co.jp/dp/B014W66A9M/
Apple・iBooks版
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登場デザイナープロフィール

[葛西薫]
かさい・かおる  1949年北海道生まれ。1968年文華印刷、1970年大谷デザイン研究所を経て、1973年サン・アドに入社。アートディレクターとして、サントリーウーロン茶(1983年-)、ユナイテッドアローズ(1997年-)などの長期にわたる広告制作、虎屋のCI・空間計画・パッケージデザイン(2004年-)、サントリー、サントリー美術館、TORANOMON TOWERSのCI・サイン計画、映画・演劇の宣伝制作、写真集や小説の装丁などを手がける。朝日広告賞、東京ADCグランプリ、毎日デザイン賞、講談社出版文化賞ブックデザイン賞、原弘賞、亀倉雄策賞など受賞。展覧会に「葛西薫とSONY」(1984年、デザインギャラリー1953/銀座松屋)、「’AERO’ 葛西薫展」(1992年、ギンザ・グラフィック・ギャラリー)、「葛西薫1968」(2007年、クリエイションギャラリーG8/ガーディアン・ガーデン)、著書に『葛西薫の仕事と周辺』(六耀社)、『世界のグラフィックデザイン35 葛西薫』(DNPアートコミュニケーションズ)、『KASAI Kaoru 1968』(ADP)がある。

[服部一成]
はっとり・かずなり  1964年東京都生まれ。1988年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業後、ライトパブリシテイに入社。2001年よりフリーランスのアートディレクター、グラフィックデザイナーとして活動。おもな仕事にキユーピー、JR東日本などの広告のアートディレクション、雑誌『真夜中』『流行通信』『here and there』のエディトリアルデザイン、「三菱一号館美術館」「ユトレヒト」などのロゴタイプ、東京国立近代美術館、横浜美術館などの展覧会のグラフィックデザイン、パッケージデザイン、ブックデザインほか。東京ADC賞、第6回亀倉雄策賞、原弘賞、東京TDCグランプリ、JAGDA賞、毎日デザイン賞などを受賞。展覧会に「服部一成 視覚伝達」(2007年、ギャラリー5610)、「服部一成二千十年十一月」(2010年、ギンザ・グラフィック・ギャラリー)、仲條正義との二人展「仲條服部八丁目心中」(2009年、クリエイションギャラリーG8)など、著書に『服部一成グラフィックス』(誠文堂新光社)、『世界のグラフィックデザイン 95 服部一成』(DNPアートコミュニケーションズ)がある。

[有山達也]
ありやま・たつや  1966年埼玉県生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業後、中垣デザイン事務所に約3年勤務し、1993年アリヤマデザインストアを設立。雑誌『マルコポーロ』(文藝春秋)のデザインに参加した後、『ERiO』(NHK出版)、『store』(光琳社出版)、『ゆめみらい』(ベネッセコーポレーション)といった雑誌のアートディレクションを担当。現在は『クウネル』(マガジンハウス)、『雲のうえ』(北九州市)、『座・高円寺』(座・高円寺)などのエディトリアルを中心としたグラフィック全般のアートディレクション、デザインを行っている。世田谷パブリックシアターなどで行われる演劇や展覧会の宣伝美術、原田郁子『ケモノと魔法』(コロムビアミュージックエンタテインメント)ほかCDジャケットのデザインも手がけている。2004年『100の指令』(日比野克彦著、朝日出版社)で講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。著書に『装幀のなかの絵(四月と十月文庫3)』(港の人)がある。

[山口信博]
やまぐち・のぶひろ  1948年千葉県生まれ。桑沢デザイン研究所中退。コスモPRを経て、1978年に独立し山口デザイン事務所を設立。ブックデザインを中心に活動を行う。2002年から折形デザイン研究所を主宰し、日本古来から伝わる「折形」の研究と開発を進めている。折形は神道にも通じていることから神職の位である「権禰宜(ごんねぎ)」の資格も取得。俳句結社「澤」の同人、俳号は方眼子。展覧会に「つつみのことわり―伊勢貞丈「包之記」の研究」(2013年、クリエイションギャラリーG8)、「IN prints On paper 山口信博・紙の上の仕事」(2010年、gallery yamahon)、「白の消息 骨董から北園克衛まで」(2006年、museum as it is)など、著書に『白の消息』(ラトルズ)、共著に『折る、贈る』『折形デザイン研究所の新・包結図説』(ともにラトルズ)、『和のこころを伝える贈り物の包み方』(誠文堂新光社)、『つつみのことわり』(私家版)などがある。http://www.origata.com/

[松本弦人]
まつもと・げんと  1961年東京都生まれ。1983年桑沢デザイン研究所卒業。1990年サルブルネイを設立。コンピュータによるグラフィックデザイン黎明期から先端技術を取り入れ、さまざまなメディアのデザインに取り組む。デジタル作品『ポップ・アップ・コンピュータ』『ジャングルパーク』『動物番長』においては企画・監督・デザインを務める。2007 年にウェブ本が作れるサイト「BCCKS」を立ち上げ、BCCKSチーフ・クリエイティブ・オフィサー/コンセプト設計・企画・デザイン責任者を兼務。休刊前の『スタジオボイス』アートディレクター、プリント・オンマンド出版『天然文庫』編集長。東京タイプディレクターズクラブ(TDC)理事。東京ADC賞、東京TDC賞、通産大臣賞、読売広告大賞優秀賞、読売新聞社賞、I.D. Magazine Annual Design Review、NEW YORK DISK OF THE YEAR、International Digital Media Awardsなど受賞多数。著書に『松本弦人の仕事と周辺』(六耀社)、『NOT DIARY BOOK』(リトルモア)などがある。http://www.sarubrunei.com

[平野甲賀]
ひらの・こうが  1938年京城(現・ソウル)に生まれる。武蔵野美術大学視覚デザイン科卒業。高島屋宣伝部、京王百貨店宣伝部を経て、フリーランスのグラフィックデザイナーとなる。この頃より津野海太郎とのつき合いが始まり、「黒色テント」をはじめとする演劇の舞台・宣伝美術に携わる。1964年から晶文社の本の装丁のほとんどを手がけ、同社のイメージを定着させた。1973年に雑誌『ワンダーランド/宝島』を創刊。1978年に『水牛通信』を創刊。この頃より高橋悠治ら「水牛楽団」の活動に参加。1984年には木下順二『本郷』(講談社)の装丁で講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。1992年より装丁をリトグラフに再生した個展「文字の力」を国内外で開催。1997-2005年、季刊誌『本とコンピュータ』のアートディレクター。2005年神楽坂に「シアターイワト」を設立。2011年には西神田へ場所を移し「スタジオイワト」を設立、2013年2月まで活動。2014年春には小豆島に移住し、新たな劇場を始める予定。2007年に描き文字をフォント化した「コウガグロテスク06」を発売。著書に『平野甲賀 装幀の本』(リブロポート)、『僕の描き文字』(みすず書房)などがある。

[羽良多平吉]
はらた・へいきち  1947年東京都生まれ。女子美術短期大学造形学科デザインコース情報メディア系研究室専攻科講師。1970年東京藝術大学美術学部工芸科ヴィジュアル・デザイン専攻卒業後、書容設計、エディトリアルデザインを中心に活動を開始。1979年3月設立のエディトリアル・デザイン事務所「WXY(ダヴレクシィー)」を経て、1989年6月より「EDiX(エディックス)」代表。「ウレシイ編輯、タノシイ設計。」をキーワードに、補色や特色を自由自在に操る繊細な色彩感覚と、活字からグランジ・フォントまで横断する独特のタイポグラフィ感覚を併せ持った、唯一無二のデザインを展開。1987年「第22回竹尾ペーパーショウ」ポスターで通産大臣賞・生産局長賞、1991年稲垣足穂『一千一秒物語』(透土社)で講談社出版文化賞ブックデザイン賞、2002年『機動戦士ガンダム公式百科事典』(講談社)で第36回造本装幀コンクール日本印刷産業連合会会長賞、2009年(株)聖林公司『HOLLYWOOD RANCHMARKET』カレンダーで第60回全国カレンダー展・日本印刷新聞社賞など受賞多数。

[松田行正]
まつだ・ゆきまさ  1948年静岡県生まれ。シンプルで力強いデザインで書籍を中心に多数の仕事を手がける一方で、文字や記号も含めたあらゆる「かたち」の起源や生成する現場、「かたち」を発想する瞬間に尽きない興味を抱き、独自のリサーチを続けている。また、ミニ出版社、牛若丸出版を主宰。1年に1冊のペースで、挑戦的な内容と造本の書物を送り出し続けてきた。せんだいメディアテーク、大社文化プレイス、みなとみらい21の元町・中華街駅のプラットフォーム、まつもと市民芸術館、富弘美術館をはじめ建築のサイン・デザインも手がけている。編著書に『Lines』『円と四角』『ZERRO』『×バツBATZ』『1000億分の1の太陽系』『速度びより』(以上、牛若丸)、『線の冒険』(角川学芸出版)、『図地反転』(美術出版社)ほか多数。いずれも造本デザインも手がける。『眼の冒険』(紀伊國屋書店)で第37回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞、『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』(阪急コミュニケーションズ)で第45回造本装幀コンクール文部科学大臣賞受賞。http://www.matzda.co.jp/

[仲條正義]
なかじょう・まさよし  1933年東京生まれ。1956年東京芸術大学美術学部図案科卒業。同年、資生堂宣伝部入社。1959年(株)デスカ入社。1960年フリーランスのデザイナーとなり、1961年仲條デザイン事務所設立。資生堂企業文化誌『花椿』、ザ・ギンザ/タクティクスデザインのアートディレクション及びデザイン。松屋銀座、ワコールスパイラル、東京都現代美術館、細見美術館のCI計画。資生堂パーラーのロゴタイプ及びパッケージデザイン。東京銀座資生堂ビルのロゴ及びサイン計画などグラフィックデザインを中心に活動。東京ADC会員、JAGDA会員、TDC会員、TIS会員。女子美術大学客員教授。ADC会員最高賞、TDC会員金賞、JAGDA亀倉雄策賞、毎日デザイン賞、日本宣伝賞山名賞、紫綬褒章、旭日小綬章ほか受賞多数。個展に「スタジオ」展(1963年、ギャラリー河野)、「仲條正義○○○展」(1997年、ギンザ・グラフィック・ギャラリー)、「仲條正義展 笑っちゃってEASY思い出してCRAZY」(2012年、資生堂ギャラリー)、「仲條の前半分」(2013年、@btf)など。著書に『仲條正義の仕事と周辺』(六耀社)、『仲條のフジのヤマイ-フジ三十六景-』(リトルモア)、『花椿ト仲條』(ピエ・ブックス)、『LOST AND FOUND』(ADP)などがある。

[北川一成]
きたがわ・いっせい  1965年兵庫県生まれ。1987年筑波大学卒業、1989年GRAPH(旧・北川紙器印刷株式会社)入社。現在、GRAPH代表取締役/ヘッドデザイナー。2001年国際グラフィック連盟(世界約250名のトップデザイナーによって構成される世界最高峰のデザイン組織)の会員に選出。2004年フランス国立図書館、”近年の印刷とデザインの優れた本”として多数の作品が永久保存される。2011年秋、パリのポンピドゥーセンターで開催される現代日本のグラフィックデザイン展の作家15人の1人として選抜される。”捨てられない印刷物”を目指す技術の追求と、経営者とデザイナー双方の視点に立った”経営資源としてのデザインの在り方”の提案により、地域の中小企業から海外の著名高級ブランドまで多くのクライアントから支持を得る。展覧会に「北川一成」(2009年、ギンザ・グラフィック・ギャラリー)、「北川一成展」(2013年、大阪デザイン新興プラザ)など、著書に『変わる価値』(ワークスコーポレーション)、関連書籍に『ブランドは根性』(日経BP社)などがある。

[宮田識]
みやた・さとる  1948年千葉県生まれ。1966年神奈川工業高校工芸図案科卒業後、日本デザインセンター入社。1971年宮田識デザイン事務所設立、1989年ドラフトに社名を変更。同社の代表を務め、クリエイティブディレクター、アートディレクターとして広告を中心としたデザインを行う。1995年に自社ブランド「D-BROS」をスタートさせ、プロダクトデザインの開発・販売を展開。おもな仕事にキリンビール「一番搾り」「麒麟端麗〈生〉」、キリンビバレッジ「世界のキッチンから」、新日鉱ホールディングス、パナソニック、「PRGR」、「モスバーガー」、「ラコステ」、「BREITRING」、ワコール「un nana cool」「salute」などのブランディングがある。東京ADC会員。日宣美奨励賞、朝日広告賞、ADC最高賞、ADC賞、日本宣伝賞山名賞ほか受賞多数。書籍に『デザインするな―ドラフト代表・宮田識』(藤崎圭一郎著、DNPアートコミュニケーションズ)がある。http://www.draft.jp/

[浅葉克己]
あさば・かつみ  1940年神奈川県生まれ。桑沢デザイン研究所、ライトパブリシテイを経て、1975年浅葉克己デザイン室を設立。アートディレクターとして、日本の広告史に残る数多くの名作ポスター、コマーシャルを制作する。1987年東京タイプディレクターズクラブ(東京TDC)を設立。おもな仕事に、西武百貨店「おいしい生活」、サントリー「夢街道」、武田薬品「アリナミンA」などの広告、長野オリンピック公式ポスター、ミサワホーム「ミサワ・デザイン・バウハウス」ポスター、民主党ロゴマークなど。東京造形大学・京都精華大学客員教授。桑沢デザイン研究所所長。東京TDC理事長、東京ADC委員、JAGDA会長、AGI(国際グラフィック連盟)日本代表、デザインアソシエーション会長。日本卓球協会評議員、卓球六段。東京TDC賞、毎日デザイン賞、日本アカデミー賞最優秀美術賞など受賞歴多数、2002年紫綬褒章受章。2008年に「祈りの痕跡。」展(21_21 DESIGN SIGHT)でディレクターを務め、同展の空間デザインと出品作「浅葉克己日記」で二度目の東京ADC賞グランプリを受賞。2013年春の叙勲にて文化芸術部門旭日小綬章受章。http://www.asaba-design.com

[寄藤文平]
よりふじ・ぶんぺい  1973年長野県生まれ。アートディレクター。武蔵野美術大学中退後、博報堂の広告制作の現場に参加。1998年ヨリフジデザイン事務所を立ち上げ、2000年文平銀座を設立。近年は広告のアートディレクションとブックデザインを中心に活動。おもな仕事にJT「大人たばこ養成講座」「マナーの気づき」、東京メトロマナーポスター、雑誌『ブレーン』などのアートディレクション、『海馬』(池谷裕二/糸井重里著、朝日出版社)、『SWISS』(長島友里枝著、赤々舎)などのブックデザインがある。著書に『死にカタログ』(大和書房)、『元素生活』(化学同人)、『ラクガキ・マスター』『絵と言葉の一研究』(ともに美術出版社)など、共著に『ウンココロ』(実業之日本社)、『地震イツモノート』(木楽舎・ポプラ社)など。2008年に『暮らしの雑記帖』(永江朗著、ポプラ社)、『ナガオカケンメイのやりかた』(ナガオカケンメイ著、平凡社)で第39回講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。http://www.bunpei.com