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デザイン誌『アイデア』の一大特集が、新規コンテンツを加えて待望の書籍化!
国内の書籍売上がピークに達した1996年から現在に至る「出版不況」の時代のブックデザインを、カバーデザインのスタイル別に紹介する『現代日本のブックデザイン史 1996 – 2020』。パッケージとしての訴求力が優先される商業出版界のブックデザインが、いかにして更新されて更新されてきたかを、長田年伸、川名潤、水戸部功、3人の現役ブックデザイナーが約400点の書籍を選定し解説していきます。本書は、2019年10月に刊行した『アイデア』No.387の特集をベースに、誌面では取り扱わなかった2020年の新刊からの書籍を各章に追加。さらに、時代を作り上げてきたブックデザイナーたちによるスペシャルトーク等も収録。日本の商業出版とブックデザインの過去・現在・未来をより多層的な視点から考察できる一冊です。
【特別収録 ブックデザイントーク】
菊地信義、鈴木成一、佐藤亜沙美、名久井直子、祖父江慎
【目次】
・ブックデザイン史から出版史を描くこと 文:長田年伸
・1 紙上のポリフォニー[多声音楽] Polyphony on Paper
挑発する造型詩人たちの声 文:水戸部功
「薄利多売」型から「高付加価値」型に 1996年からの出版業界の変化 文:星野渉
・2 タイトル・ブリコラージュ Title Bricolage
あり合わせの道具で唯一の仕事をするということ 文:長田年伸
ベストセラーの25年 文:横手拓治
・3 言葉/図形・象形の境域 Boundary Between Words / Figure and Form
詩と描き文字の関係性と変遷 文:川名潤
引き算の料理写真 文:三浦哲哉
・4 ブックデザイン・オールドスクール Book Design Old School
限られた個人のものとしての 文:長田年伸
本の此岸、デザインの彼岸-オルタナの在処 文:室賀清徳
・5 イメージの闘技場 Image Arena
変化はいつでも知らないところからやってくる(かもしれない) 文:長田年伸
・座談会 ブックデザインはブックデザインでしかない 長田年伸×川名潤×水戸部功×加藤賢策
・何度でも、出版の本義へ 文:長田年伸
・書名・デザイナー索引
・参考文献
・巻末 ブックデザイントーク篇
【著者略歴】
長田年伸(ながた・としのぶ)
1980年東京都生まれ。デザイナー/編集者。
中央大学で中沢新一の薫陶を受け、春風社編集部を経て、朗文堂新宿私塾でタイポグラフィを学ぶ。日下潤一のアシスタントを務め2011年に独立。
川名潤(かわな・じゅん)
1976年千葉県生まれ。デザイナー。
プリグラフィックスを経て2017年川名潤装丁事務所設立。多数の書籍装丁、雑誌のエディトリアル・デザインを手がける。
水戸部功(みとべ・いさお)
1979年栃木県生まれ。デザイナー。2002年多摩美術大学卒業。
大学在学中より装丁の仕事を始め、現在に至る。2011年、第42回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
【書誌情報】
書名:現代日本のブックデザイン史 1996-2020
著者:長田年伸/ 川名潤/ 水戸部功/ アイデア編集部:編
仕様:B5判型、254ページ
定価:本体3,000円+税
発売日:2021年8月18日(水)
ISBN:978-4-416-52130-4