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From the 80s to the 80s 現代におけるエイティーズ新解釈
1990年代末頃からの音楽におけるエイティーズ・リヴァイヴァルからしばらく間を置いて、2000年代後半からイラストレーションにも本格的にエ イティーズの波がやってきた。しかし、1980年代のイラストといって連想する二大潮流「ヘタうま」と「スーパーリアル・イラストレーション」が復興しているのではなく、現代の参照先は「キャラクター」と「アニメ絵」にある。とくにサンリオをはじめとするキャラクターや魔女っ子アニメといった、女の子がメ インターゲットの作品だ。本特集では、それらの傾向を感じさせつつも、実際の1980年代には存在しない独自のイラストレーションを生み出す8人を紹介する。なぜいま求められる表現にエイティーズを感じさせるものが多いのか、作品を見ながら検証したい。
山根慶丈(MEMO)
せきやゆりえ
REO*spikee
菱沼彩子
F* Kaori
ステレオテニス
おのしのぶ
ancco
エイティーズ・リヴァイヴァル史再訪
文・ばるぼら
山根慶丈(MEMO)
せきやゆりえ
REO*spikee
菱沼彩子
F*Kaori
ステレオテニス
おのしのぶ
ancco
文字と立体〜荒井美波,大原大次郎,宮崎宏康
文・デザイン:長田年伸
コミュニケーション総タイポグラフィ化の時代だからこそ,文字に潜む身体やモノの痕跡が気になる。文字という存在,書字という行為にあらためて向き合うアーティストたちの作品を紹介。
〈連載〉道しるべ:トポグラフィック思考へ 第3回
構成・デザイン:ジョン・ワーウィッカー(tomato)
和文組版:白井敬尚,杉下城司
20世紀に発展してきた「デザイン」という思考法に大きな変化が訪れている。もっと正確に言えば現代の「design」概念のリアルタイムな展開 と,非西欧圏に20世紀に「デザイン」として定着した領域のあいだに大きなズレが生じてきている。従来のデザイン概念を更新し情報の海を泳ぐための道しる べをタイポグラフィやイメージを駆使して提示する。モダンデザインへの決別とトポグラフィック思考への誘い。
〈連載〉インフォグラフィックスの潮流 第1回[マップ]都市交通図からみる潮流
文・デザイン:永原康史
制作ツールや表示デバイスの高性能化によって,インフォグラフィックスが2000年以降,新たな局面に突入しつつある。これからの情報インフラの基 本かつ重要な手法としてのインフォグラフィックスのこれまでとこれからを解説。タイポグラフィやデザインにかんする著作でも知られる永原康史による新連 載。
〈連載〉Yellow Pages 第1回:ジェイヴィン・モ(香港)
文・構成:後藤哲也(OOO projects)
デザイン:スルキ & ミン
市場と情報のグローバル化が進む現代,アジア各国のデザイナーは市場と文化の狭間でどのような活動を見せているのか。オリエンタリズムやナショナリ ズムにとらわれないリアリティを探り,アジアの読者に国際的な視点を提供する連載企画。第一回に登場するのは,香港の若手デザイナー,ジェイヴィン・モ。 デザインは韓国の気鋭デザイナー,スルキ&ミンが担当する。
ロルフ・ミュラー:ストーリーテラー,システムデザイナー,マークメイカー
文・デザイン:イェンス・ミュラー 訳:小田部麻利子
オトル・アイヒャーとともに取り組んだ1972年のミュンヘン五輪のアイデンティティ,伝説的なデザイン誌「HQ」の編集・デザイン,ハイクオリ ティな企業デザインなど,70年以降にハイエンドなモダニズム・デザインを展開したドイツのデザイナー,ロルフ・ミュラーの活動を概観。
レビュー&インフォメーション
展覧会レポート「danke Emil Ruder」
文:阿部宏史 デザイン:ニコール・シュミット
新刊案内
idea of music [011]
〈綴じ込み連載〉絵本語譜
第1回「ティム里美,刺繍と詩繍の編繍と」
構成・デザイン:羽良多平吉
編集:室賀清徳
寄稿:武田好史「フェティシズムというアナザーワールド(芸術を超えて)」
従来の制度的枠組みではなく,「編集」という視座から興味深い活動をしているアーティストや作品を時代や地域を問わず紹介する新媒体「絵本語 EVONGWO」のパイロット版綴じ込み冊子。第1回目は京都を拠点に独自の刺繍作品を発表するティム里美。
「WX-Ray」「天國」などデザイナーによるインディペンデント・メディアにいちはやく取り組んできたデザイナー,羽良多平吉プロデュース。